駐輪劇場top

 


 
駐輪劇場001
■ Parcheggio Biciclette Teatro / 駐輪場 ■
とり残された誰かの自転車…。所有者の不在によって完成されるシンプルでいて純然たる放置状態は、どこか哲学的な美意識を呼び起こす。
21世紀を迎えてからの自転車ブームはすでに円熟期のようです。個々のカスタマイズによるコーディネートがこなれていたり、日常使い倒すことで「いい感じでヤレてる」といった、魅力的な自転車と街のソコココで遭遇できるようになりました。床の間自転車では成し得ないリアリティをまとった美しさだと思います。そんな銀輪たちの一瞬の情景を空気感ごと露光できればウレシイかな。
路上に置き去りにされたこのシングルスピード、数といい種類といい色彩といい「鍵」のセレクトが絶妙ですよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 40mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/1250
 
 
( Dec.07
E-001
2013:)
 
東叡社
■ Saggio d'Oriente / 東叡社のフレーム ■
競技用自転車にはまったく求められませんが、日常使いが中心の自転車にとっては「駐輪力」の高さがとても重要な要素だと思います。
普通に考えれば駅前に停めておける性能を備えた自転車でないと、ユーザーとして納得できません。視点をかえて考えてみると物事ってオモシロイですよね。あまり美しかったりすると、その性能が半減してしまうのですから。とはいえ自分の所有するアイテムですからカッコヨクないと、これまた納得しかねます。そのせめぎ合いの中でこそ魅力的なルックスが獲得できるのでしょう。
深い色彩が艶かしいこのフレーム…、 これが下地にゴールドを用いたフランボヤン塗装の金台赤? 誰か教えてくだされ。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 40mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/30
 
 
( Dec.10
E-002
2013:)
 
キーヴィジュアル
■ Io proteggo ciò che conta / 大切な何かを守るための存在 ■
駐輪された自転車をテーマに撮影をしていると、必然的にそのマストアイテムである「鍵」がヴィジュアル構築のキーになってきます。
自分で使用する鍵にコダワリはありません。鍵に気合いを入れる必要のある自転車では、施錠の機会を省くように走行経路を決めているので馴染みが薄いようです。ところが街中でステキな鍵の掛かった自転車と遭遇すると何故だかトキメイテしまいます。自分にないモノへの憧れでしょうか。大切な何かを守るための鍵、様々な個性が様々なドラマを育むかのようで、見てるだけで楽しい。
やさしい人が落ちていた鍵を救ってくれたのかな…。言葉にすると壊れてしまうセンシティブな感情がそこにあるのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 40mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Dec.12
E-003
2013:)
 
renault
■ Couleur de Vélos de Café au Lait / カフェオレ自転車 ■
散歩の途中に巡り会えたその光景は、まるで誰かの作品であるかのように色彩計画や密度対比などが計算し尽くされているかのようでした。
写真表現は三次元の事象をカメラを介して二次元の画面に置き換える流れが基本的なプロセスです。この写真はその工程を若干ひねり、三次元の被写体を二次元としてとらえながら微調整しビジュアルを構成しています。空間の認識ではなく平面による認識。撮影スタジオの床面に被写体を平面的にレイアウトし、真俯瞰からのアングルで撮影する広告写真的なスタイルと同様です。
今回は複数整列されたガスメーターと自転車の造形テイストが、視覚的に相性が良いことを発見しました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 40mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Dec.14
E-004
2013:)
 
tokyobike02
■ Clima adatto per la Bicicletta / 東京自転車日和 ■
なかなかキモチヨイ写真が撮れました。偶然のシーンをタイミング良く切り取れる能力は、撮影表現者としては是非とも習得したいもの。
アースカラーはもちろんハンドルや革製品などのパーツセレクト、はたまたシックなバッグや木製キャリアなど、この自転車のパッケージングは感嘆の一言につきます。フォーカスさせたヘッドマークやURLからするとtokyobikeのようです。高価な自転車ではないと思いますがそこがまた好感度なカンジ。こんなステキな自転車で日常の街角をスマートに走り抜けたいですよね。
Good Job! なエキストラさんの自転車もキレイな色のフレームで、なにやら気合いの入った銀輪みたいです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/250
 
 
( Dec.17
E-005
2013:)
 
motobecane
■ Biciclette in stile Francese / フレンチ・テイスト ■
優美なルージュ色に見せられて立ち止まったボクは、店内にたたずむ古びた自転車を目にして不思議とココチヨイ敗北感に包まれました。
大通りに面したロケーションでありながらシックにたたずむフレンチ系の飲食店…。営業時間外ということもあって、テラスのようなウィンドウの風景をちょっとだけ撮影させていただきました。実は街中で写真を撮っていると自分の行為が「盗撮」に該当するのではないか?と悩むことが多々あります。いくら感動的なヴィジュアルが得られたとしても、被写体は他人の成したモノゴトなのですから。
それにしてもフランス趣味ってステキですね!イタリアや他の欧州諸国、ましてや日本などとは洗練の度合いが異なります。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Dec.22
E-006
2013:)
 
2013xmas
■ Giorno per Giorno / 何処にでもある日常的な... ■
この冬の寒さはいつもよりチョット厳しいようで、たとえガラスから反射した弱々しい太陽光でさえスガリツキタイような気持になります。
駐輪をテーマに掲げるということは放置O.K.な日常的自転車が主役となってきます。今回のような「お買い物自転車」も当然ターゲットとなる被写体ですし、むしろコンセプト的には適役なのかもしれません。何処にでもある駐輪風景だとしても、ほんの少し視点をかえるだけでステキな情景が見えてくるのではないかと思います。ブラブラしながら適当に撮ってるだけなんですけどね。
宝飾品ディスプレイの横に駐輪された自転車は、偶然の反射光に照らし出されて他の何よりも一番輝いていました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/200
 
 
( Dec.24
E-007
2013:)
 
Benetton Costaletta
■ Curva Libero / 自由曲線 ■
台風一過の早朝に撮影した写真ではございません。散らばった枝葉とともに自転車の痛み具合も手伝って、まるで昨晩何かが勃発したみたい。
どうすれば金属製のカゴがこのような有機的なカーブに変形してしまうのでしょうか。そんな興味を他所にこのヤレ過ぎた銀輪は実に違和感なくこの光景に馴染んでいて、画面に独特な空気感を漂わせているように感じられます。もはや侘び寂びの領域といったところ。使い古すことでその美しさを獲得するインディゴ染のデニムのように、新品ピカピカではこの空気感は醸し出せません。
お買い物自転車とくらべると、朽ち果てるボロ自転車の視覚的な魅力は広く一般にも理解されやすそうですね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Dec.29
E-008
2013:)
 
geranium/Pelargonium
■ Magenta Fiore di Geranio / ゼラニウムの彩色 ■
何故だろう、いつの記憶かは思い出せないけれど確かにボクはこの花の名前を知っていた。葉っぱの苦み?おそらくその匂いを何処かで…。
白いフレームにバランス良く織り込まれたマゼンダカラーのアルマイトピンク。アウターケーブルやシートバインダーのみならずドロップバーやエアロリム、おまけにサイドプルキャリパーまでもが華やかなカラーリングをまとっているのですが、さらに同系色の花が植えられている花壇の脇にしっかりと横付けされています。意図的にこの駐輪場所を選んでますよね、実に見事でした。
この花は冬でも鮮やかさを維持できるようで、その春めいた色彩は寒さに弱いボクの心をそっと勇気づけてくれます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/100
 
 
( Jan.01
E-009
2014:)
 
mandarin orange
■ Vitamina Mandarino / マンダリンのソルベが食べたい ■
明日は記録的な寒波がやってくるみたい、カンパのレコードみたい。ノーミソはすでに現実逃避ギミなので今回も春っぽい色彩がテーマです。
この旅行用の自転車も持ち主がカーラーリングを意識してこの場所に駐輪したのではないかなぁ、たぶん。山吹色とイエローオレンジによる柑橘系の配色を街角で目にした瞬間、なんとも明るく元気な気分になるのをボクは感じました。これぞまさにビタミンカラー。CとかBとかビタミンの摂取でカラダが元気になるのと同じように、色彩のイメージや感じ方でココロが元気になるってことですね。
楠んだターコイズのフレームとモカクリームの壁面が優しくひびきあっていて、ヴィヴィッドな柑橘色が上品に冴え渡ります。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Jan.09
E-010
2014:)
 
palmetto
■ Ricordi di Verde / midori ■
ビタミンカラーの範疇に深緑が無いのはちょっと納得しがたい。だけどこれほど癒される色彩は他にありませんよね、大好きな色です。
視界半分以上の面積を深みのある鮮やかなグリーンに支配される店先と、まるでスペースを浪費するかのように余裕をもって駐輪される黒く艶やかなミニベロ。これオーナーの自転車でしょ!? なにかの撮影のためにスタイリストさんが違和感を抑えつつ配置したみたい…。抽象的に贅沢といえるこんな光景とはナカナカ出合うことができません、なにせ東京は本当にセマイですからね。
以前いただいたココのランチはとても美味しかったなぁ。きっと関係者方々の感性がとても豊かなんだと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/250
 
 
( Jan.12
E-011
2014:)
 
Rhythm and Kitsch
■ Due Dimensioni ed un Ritmo / リズム & キッチュ ■
煉瓦をイメージしたタイル貼りの壁面にチョコンと添えられた小さな自転車。オモチャのような色調と質感がなんともカワイイ雰囲気です。
比較的歪みの少ない標準域のレンズを装着していたので、無用なパースも付かずに狙いどおりの画像が得られました。密度の対比によって生じるリズム感には、こんな二次元的アプローチが効果的。羅列された個々のスクウェアがキッチリと描写できて、それら被写体の対比が同じスクウェア画面の中でより引き立ってきます。高級レンズではないので若干タルのように歪んでますけどね。
昭和感のただよう建築テイストは画一化されていないため個性的とゆうか、どこか温もりがあって魅力を感じます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 50mm    ● Aperture Value : F 5.6    ● Shutter Speed : 1/20
 
 
( Jan.17
E-012
2014:)
 
Calamita
■ Mi piace la Scatola Quadrata / はこふぇち ■
子供の頃から箱が大好きです。どうやら空間を仕切るとゆうか隔離するとゆうか、キッチリとしたその四角い仕掛けに意味があるようです。
そんなボクですからこのような画像の場合、被写体はどちらかというと自転車とゆうよりもL字に仕切られた凹空間だったりして、無意識にえぐられたマイナス側に向けてシャッターを切った可能性が高い。平面造形においてホワイトスペースの美しさが重要であるように、立体にしても物質の存在していない部分の造形のココチヨサが、その作品の真価と密接なのは疑いないでしょう。
ファニチャーSHOPの前に駐輪されたCalamitaはシックな装いで、ディスプレイ商品の如く空間に馴染んでおりました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Jan.21
E-013
2014:)
 
rete metallica
■ Parcheggio bici lotto del negozio / お店の駐輪場 ■
色温度の低い真冬の斜光にほっこりと包まれたシングルスピード。奔放なスポークとひたむきなカナアミの対比にココロひかれました。
とある食料品スーパーに設けられた駐輪場の一角。スッポリと一台の収まる隔離されたようなそのスペースには、いつも同じこの自転車がとめられているみたいです。錆の浮いたチェーンが光に照らされて鮮やかなオレンジ色を放っているものの、放置とはちょっと違う雰囲気。どちらかというと大事な自転車のために用意された特等席に見えなくもありません。店員さんのかなぁ。
自分のしっくりくる居場所を求めるのと同様、人は意識的にしろ無意識にしろ自転車の置き場を厳選しているようです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Jan.22
E-014
2014:)
 
raleigh
■ Setting di Palcoscenico / 舞台装置 ■
ステキな雰囲気の駐輪風景に出合いました。葡萄色のraleighと煉瓦や壁面、春先の花々やPOPなど全体の質感が優しく調和しています。
誤解のないよう記しますが、この被写体の全ては外観の空間演出ためにSHOPが設定したアイテムだけで構成されています。言うなればボクは演出した人物にこの画像を「撮らされた」といったカンジが正解なのでしょう。ショボクなってしまった現在の東京では、これほど気合いの入った外観のお店はマレだと思います。興味があれば店名を検索してホームページも覗いてみてください。
このような洗練された上質の空間は、ファッション系のモデル撮影などのワンシーンとしても充分に対応できると思います。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/160
 
 
( Jan.24
E-015
2014:)
 
rover
■ Parcheggio per Biciclette / 集合住宅の駐輪場にて思う ■
偶然この駐輪シーンと遭遇したとき、ボクのクリエイターとしての意識がここ最近ではあり得ないほど高揚してゆくのを強く感じました。
ひとつは素材感や色彩の組合せに起因しているのではないかと思われます。そして決定的なのは自然の織りなす照明効果。優しくも厚みのある傾きかけた真冬の太陽光と、落葉期をむかえて静かにたたずむ樹木の陰影がなんともドラマティックで、ボクの創作魂に深く響いたのでしょう。やがて朽ち果てる放置自転車のみならず、古びたゴムホースの類いまで力強く包み込んでいました。
偶然の組合せによる演出に心動かされ創作衝動に駆られるのが、健全なクリエイティブ意識に根ざした写真撮影なのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Jan.25
E-016
2014:)
 
tagging megroku
■ Acromatica Nazionale / 無彩色の王国 ■
そのとき横切ったワンボックスが白だったので、このグレイッシュな世界が完成したみたいです。ほぼ無彩色なのがこの街らしいかな?
東京のイメージを色彩であらわすとグレーが挙げられることが多いようです。国外からの視点でも同様らしく、23区在住の1人としても同じような印象だったります。直接的で多少意味は違うのですが、日常生活の中でこのようなシーンと頻繁に遭遇するのですから、誰もが描く灰色イメージはもはや筋金入りなのでしょう。色彩のないストリートの自己顕示には何か意味がありそうですね。
ここは目黒区中目黒、代官山や恵比寿の駅にも程近い場所なのでそれなりのお洒落エリアに属していると思われます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/60
 
 
( Jan.26
E-017
2014:)
 
tagging246
■ Disegno grafico sulla Strada / 路上のグラフィックス ■
首都高3号線高架下の国道246号線、ガードに繋がれたクロスバイクと視界を塞ぐ業務用車のペイントが印象的だったのですかさずパシャリ。
ここ駐輪場サイトは日本の日常自転車のヴィジュアル的魅力を再発見するために作成していると記しても過言ではありません。とはいえこの画像は自転車というよりも、まわりの環境である背景を主役として撮影してみました。法律的にアレですがセンスの良さが伺えるタギングと完成度はアレですがシャープなデザインの企業ロゴ、ふたつのグラフィックの対比がこの写真のキモかな。
SLOW!の黒文字は勢いがあって気持いいですね、ついついスピードを出したくなるようなコトダマが宿っていそうです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/320
 
 
( Jan.30
E-018
2014:)
 
bianchi MTB
■ Bicicletta posto dalla Finestra / 窓辺の自転車 ■
ふと見上げるとウィンドウ越しに気合いの入ったMTBがチラリ。デンシンバシラの配線美に誘われながら斜め45°に腕を上げてパシャリ。
最近、ノラ猫の姿をあまりみかけません。ひと昔前は住宅街などを歩いていると、風通しの良い壁の上や陽当たりの良い路上でゴロゴロしていたものなんですけどねぇ。その猫たち実は飼い猫だったのかもしれません。その証拠に家々の出窓などで彼らの姿を見かけることが多くなりました。いまどき交通事情や動物虐待など、猫にとって屋外は危険なので仕方ないのかもしれませんね。
窓辺の猫たちはジッと外を観察してそれなりに楽しんでいるみたいです。でも窓辺の自転車はどこか寂しそうかな。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/1250
 
 
( Jan.31
E-019
2014:)
 
genkiiro
■ Non riesco a ricordare / 忘れてしまった色の名前 ■
昔、仲の良かった部下の影響から仕事用のステーショナリーを同じ色味で集めていました。彼女がその色を何と呼んでいたか思い出せない。
めずらしくもない、ここ駐輪場のページでは被写体のテーマカラーとして頻繁に登場している山吹や蜜柑、ごく普通の色味です。美大の講義などで色彩のもたらす心理的影響について勉強したのでしょう、その特性について熱く語っていました。ところがネット検索を試みても思い当たるようなコトバは断片すらも存在しないのです。どうやら彼女流の感性で命名していたらしい。
鈍色の空気に浸されながら撮影した写り込みの風景、ボクたちの好きだったあの色は濁りなく記録できただろうか…。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Feb.01
E-020
2014:)
 
bruno
■ Campagnolo ZONDA 16R wheel / 仕組まれた銀輪 ■
横断歩道で信号を待っていると、なにやら向側にキラメク銀輪が放置されているのを発見しました。渡りきったところ低位置からの撮影。
キラメキの正体はZONDAのフロントホイール、リアにも同じようなエアロリムを装備したカスタマイズ仕様のBRUNOでした。これほどセンス良くパーツアッセンブルされた駐輪自転車にはナカナカお目にかかれません。ベージュ系で統一しつつこのタイヤのセレクト、おそらく持ち主は何らかのクリエイティブ業務に携われている方、もしくは同等の能力を有する方だと思います。
基本的にこのページでヴィジュアルのカッコ良さは求めていませんが、タマにはこんなのも悪くないかもしれませんね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1000
 
 
( Feb.07
E-021
2014:)
 
derosa r838
■ Costruzione di Cioccolato / DE ROSA R838 ■
公園東口近くにある小洒落たカンジの茶色い建物。Hair Salonなのかな?エントランス横のバルコニーにはフルカーボンのロードバイク。
lolograficoサイトでは最も登場頻度の高い自転車ブランドではありますが、ここ駐輪劇場ページではあきらかに場違いです。基本的にこのブランドの自転車は目につきやすい場所に放置されていません。それはおそらく高額だからというよりも、持ち主の自転車に対する愛情の大きさによるものだと思います。たとえUgoを知らずともマークの自転車を愛する気持ちはみな同じ。
放置され朽ちてゆく自転車には廃墟などと似た荒廃の美を感じます。だけど本当はみんなにもっと大切にしてほしいなぁ。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Feb.14
E-022
2014:)
 
savi
■ Bicicletta Abbandonata / 放置のタイミング ■
ほんの少し街を歩けば、見捨てられ鉄屑のようになって放置されている自転車とあちらこちらで遭遇します。もはや放置と廃棄は同義。
放置されている自転車の多くは、チェーンが脱落して赤錆まみれになっていたり、タイヤがパンクしていてリムから分離してたりといった状態が殆どのようです。それほど傷んでいるようには見えません。以前は誰からも大事にされない安価で粗悪な自転車には全く興味ありませんでした。このページを作るようになってから意識も変わり、街の駐輪自転車を観察するようになりました。
人は経済的な理由から安価な自転車を求めているのではなく、大事にしないから安価なモノしか購入しないんですね、きっと。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Feb.24
E-023
2014:)
 
Casval Rem Deikun
■ Una Cometa Rossa / 専用駐輪場 ■
もしかしてCasval坊やの専用機? 駐輪というよりもカタパルトか何かに接続されているようなイメージですね。疑う余地なく意図的!!
長い年月をかけて塗り重ねられたであろう重厚なペイントは、無数の突起物を備えた無骨なシルエットと相まって只ならぬ存在感を周囲に放っていました。方や柔らかな色彩に似合わず明らかに走り込んでそうな風合いのシャープな出で立ち。う〜ん、小豆色のツイタテと珊瑚色のピストの視覚的な相性はピッタリです。全て計算ずくで2つの色彩を施したとしか思えませんね。
駐輪場所と自転車との関係には、運命のパートナー同士を呼び寄せるための何か不思議なチカラが存在しているようです。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/20
 
 
( Feb.28
E-024
2014:)
 
felt f95
■ Un tempo di surrealismo / 不思議空間との巡り会い ■
写真を撮り続けていると稀に現実感の希薄な光景に出合います。それは、ほんの一瞬のことだったり、緩やかに流れる一時だったりと様々。
駅へと向かう道すがら、そっと身を潜めるように駐輪された自転車と遭遇しました。つや消し黒のベースカラーに潔く配された白と青のヴィジュアルが美しくも凛々しいFELTのf95。ファインダーを覗いてみると、なんとなくジョルジョ・デ・キリコな雰囲気が漂っていて、イメージに引きずられながらもパシャリ。擬人化された自転車たちは、じわりと潜在意識に語りかけてくるのです。
見る人によっては面白くもなんともないかもしれません。だけどこんな写真を日常的に撮れるようになれたらシアワセです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Mar.07
E-025
2014:)
 
ARLIN folding
■ Blocco di muro Bianco / 純白に彩られたブロック塀 ■
とても鮮やかな白に包まれた空間でした。白は無彩色を代表する色彩、そこに彩度はなくとも上質な照度によって視覚は満たされるのです。
ここ駐輪場の写真はあくまでもドキュメンタリー記録であるため撮影時に作為的な干渉をいっさい行いません。ファインダーに写る事象に対して足し算や引き算などの演出を施したり、被写体に触れることは全てNGとしています。撮影しているのは何れも多数の人々が利用する商業施設などの公共的な場所、もしくは公衆の面前に晒されている場所に限定。個人宅にレンズは向けません。
心情としては感性の自由度を狭めないよう、何色にも染まっていない無垢な意識で被写体と向き合いたいものです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1250
 
 
( Mar.14
E-026
2014:)
 
giant SEEK MTB
■ La Bicicletta del Cielo / 天空の自転車 ■
春の日差しを浴びながら、あたかも仕組まれた保護色のように背景と同化するGiantのSEEK。夜配色の空色×茶色は正直ムズカシイよね。
なんとも昭和的な風情あふれるワンシーンではないでしょうか。はるか上空に舞う3羽の鳩がその雰囲気を助長しています。寝具やタオルなどの配列は完全に計算されていて、あきらかに第三者の視線を意識したディスプレイみたいです。集合住宅といえどもトリミング的には個人宅のニュアンスが色濃く、当初このページへの掲載を躊躇しました。だけど所有者の作意が垣間みられたもので…。
その全体像は決して昭和的ではなく、ワカモノ感覚によって再構成された著しく現代的なパロディ作品なのだと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/2500
 
 
( Mar.19
E-027
2014:)
 
bianchi Alluminio
■ Nostalgia e Libero Pensiero / 自由な思考とノスタルジー ■
さりげない演出でディスプレイされたチェレステカラーのBianchi。たくましいダウンチューブからするとアルミ製のフレームなのかな。
そこには90年代的な空気感がフワリと漂っていて、どうにも素通りできませんでした。角丸の窓をあしらった雑居ビルからもなにやら昭和的な雰囲気が感じられます。画一化されていない様式は未成熟である所以なのか、そこに様々な可能性が存在しているように思われます。多様性はモノゴトの自由度に直接関係すること、懐古趣味のひと言で片付けてしまうのはチョット惜しい。
今時は決められたルールの中でしか行動できない人間ばかり。想像し創造するチカラは自由な思考と共にあるのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Mar.22
E-028
2014:)
 
All Terrain Bike
■ Bella devastazione / 美しき劣化 ■
フルリジットでロードエンド、ブレーキもカンティ仕様だったりして、これはマスプロによる初期のMTB - All Terrain Bike - ですね。
褐色で深みのある美しいサビに包まれた路上の放置自転車。ステンレス特有の酸化なのか、このような傾向であれば育て方によって新品よりも魅力的なビジュアルを獲得できそうです。現実的には放置されていても、どことなくステキな年月を重ねたように見えてきます。当時の素材は品質が高いのかもしれません、工業製品においてこのような時の経過は珍しいのではないかと思います。
ドライブトレインさえ正常に稼働すれば、間違いなく唯一無二のパートナーになってくれそうなのに、残念で仕方ない。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 4.5    ● Shutter Speed : 1/200
 
 
( Mar.30
E-029
2014:)
 
bruno mini
■ La luce solare diretta / さしこむ光と... ■
切り取ったのはごくシンプルな光景。ありふれてはいるけれどフツウに街を歩いているとき出合えたならば、それなりに幸福を感じます。
誰かが自分のミニベロを撮影するため意図的にここへ置いたのでは?と、勘ぐってしまいたくなるほど絶妙な位置です。パースの緩やかなレンズで撮影したいところですが、ふだんは替えのレンズを持ち歩かないので止むを得ません。それでも現場で意図したとおりのCoolっぽい画像が得られたと思います。細かなリズムの恩恵か、無機質で冷たい雰囲気とは異なるシンプル感の写真になりました。
Simple is best とは耳慣れたコトバではありますが、それを真に受けてしまうのは正直ちょっとモンダイあるんですよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Apr.01
E-030
2014:)
 
Lilac
■ Avvolto in Calcestruzzo / 無彩色に包まれる時刻 ■
ひんやりと無機質なコンクリートに覆われた壁面。そのエッジはまるで指でも切ってしまいそうなほどシャープに仕上げられていました。
漆黒の闇に通じる階段が原因なのか、あまり居心地の良いカンジはしませんよね、この写真。なにかを暗示させるような絵画的アプローチで視覚に訴えかける雰囲気は、被写体としてナカナカ興味深い空間でした。可愛らしいライラック色で構成されたピストバイクは、色彩としても象徴としても効果的な"指し色"の役割を担っています。これくらいのシンプルさ加減なら許されるかな。
それにしても素敵にコーディネートされてますね! それでこそ人様の自転車を撮影させていただく意味があるってモンです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/320
 
 
( Apr.04
E-031
2014:)
 
passerella
■ Luogo Accogliente / 居心地の良い場所を求めて ■
人にはそれぞれ己のココロが認識する自分の居場所があります。現実的な世界でも精神的な世界でもソコは自分で選択したいものです。
古びた階段は首都高の下を走る246を横断するために設置された歩道橋もの。補修を怠ってそうな様子を見れば利用者はあまり多くないのでは?と推測できます。駐輪されたそのスペースは歩道からも車道からもあまり目立たないニッチな空間、大事な自転車適した場所かも。なんだか自転車が居心地の良いスミカを求めて、己の意思でこの場所を選んだかのような雰囲気ですね。
ひと所に留まる概念と行き先を指し示す概念、思わず足を止めた駐輪風景にはその2つが同時に存在していました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/200
 
 
( Apr.09
E-032
2014:)
 
Bianco
■ fuorilegge Bianco / 白い無法者 ■
Wildに放置された純白コーデのシングルギア。ホワイトのスポークが目にも眩しい…って、道端に駐輪すんなら歩道側にしてくれ〜!
帰宅後モニターでよく観てみると、ひょっとして施錠がされていない? 車道に身を投じながら緊張状態で撮影していたので、そのコトには全く気がつきませんでした。確かにコンクリート部分に引っ掻いたような傷があったりして、現場でも違和感があったのは事実。ハンドルのグリップが意味ありげにズレているのは、車に接触され引きずられたからだろうか。真新しいだけにナゾは深い。
自転車は己の分身や鏡のような存在です。このシングルギアは持ち主以外の誰かがここに放置したのではないでしょうか。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Apr.12
E-033
2014:)
 
town & Country
■ Miscellaneo / 種々雑多 ■
勢いを取り戻した春の日差しに照らされるレストランの入り口。置かれた小物のひとつひとつのがヴィヴィッドに輝いて見えてきます。
お店のヒトの手による装飾なのかでしょう、数多くのアイテムを取捨選択し配置するプロセスは、日常生活の一部として淡々と行われてきたのだと思います。雑多な印象も多少見受けられますが、駐輪された自転車も含め全体的に調和のとれたステキな雰囲気。間に合わせで配置された小道具などとは明らかに異なります。費やしてきた期間そのままの分、人生を映し出しているのです。
時間をかけて築き上げられてきた創作物はどこか人間味にあふれていて、自転車と同等以上に本人の分身なのかもしれません。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Apr.18
E-034
2014:)
 
vitus
■ Giovani foglie di rosa / カナアミと薔薇の葉っぱ ■
こんなリーフグリーンが街のあちらこちらに溢れ出すこの季節、ホント春ってサイコー。共感覚とは違うけどステキな香りのmidoriです。
ビジュアル構築からすれば、懐古的でシンプルな自転車を登場させたい雰囲気ではありますがソコはやっぱり駐輪場、日常のリアリティを追求するため絵葉書みたくキレイなだけの画像は却下。でも積極的に薄汚い画像を目指しているワケでもなく、バランスを意識しながらこのページ用の写真を撮影し選択しているカンジです。何処にも辿り着けず中途半端こそがキモなのかも。
コインパーキングのフェンスに繋がれたブルホーン仕様の紺いVitus。大事な自転車を放置するにはヨサソゲな環境でした。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 4.5    ● Shutter Speed : 1/320
 
 
( Apr.24
E-035
2014:)
 
rhododendron
■ Stagione di Azalea / 躑躅(つつじ)の季節 ■
この瞬間、できればスローシャッターでおさえたかったなぁ。広角レンズならではの散漫なレイアウトは、もはやこのページの基本です。
緩やかな振動と温かな微睡みのなか、バスのアナウンスが「次は ひつじヶ丘〜」と録音された声がやさしく伝えていた。可愛い名前のバス停もあるもんだと思ったのも束の間、すぐにいつもの「つつじヶ丘」だと気が付き、ひとり苦笑い。この日本には「つつじ」の名前の付く丘がいったいいくつあるのだろう。降車後もまるで冴えないボクの脳裏には、ゆるやかなマゼンダ色の丘が広がっていた。
それほど好きな花ではないのだけれど、花と葉の織りなすハレーションは衝撃的で、毎年少なからずココロ踊らされています。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Apr.29
E-036
2014:)
 
PORSCHE 981 CAYMAN
■ Protagonista Bicicletta / 赤い外車 vs お買い物自転車 ■
木の葉が描く影の模様と映り込んだ白い雲、ボンネットの上面に季節の表情がうかがえました。天気の良い日にはもう初夏を感じますね。
鮮やかでありながら繊細な深みを匂わせるこの色彩は、ルビーレッドメタリックと呼称されるスペシャルカラーみたいです。こんな色味の広い面積がどうしても画面に欲しくて、ついこのような写真を撮影してしまいました。主役はもちろんクールで爽快なアイスブルーメタリックに彩られた、どこにでもあるフツウのお買い物自転車。そんなワガママこのページでしか成り立ちません。
視覚は絶えず何らかの「色彩」を希求しています。それを満たすように発信するのもクリエイターの役割なのでしょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/2000
 
 
( May.01
E-037
2014:)
 
jiyugaoka
■ Bici Economico / お買い物自転車 ■
ロードバイクが高速で舗装路を走ることに特化しているように、お買い物自転車は街中で放置されることに特化しているような気がする。
極限まで削ぎ落とされたそのプライスは、駐輪させる能力を高めるための機能といっても過言ではないのかもしれません。場所も時間も選ばない圧倒的な駐輪力を考えると、それほど穿った見方ではないと思ってしまいます。だけどそれは乗り物に求められるはずの走行性や安全性を大幅にスポイルして製造されたマスプロダクツ。ビニール傘のように所有意識が希薄な自転車なのです。
安価だからといって雑に扱う必要はありません。優れた機能を有する自転車なのですからもう少し愛情を注ぎましょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1250
 
 
( May.02
E-038
2014:)
 
Quattro
■ Quattro / 4 ■
ガード下の洒落た飲食店に止められたフツウのお買い物自転車。渋めの空気感が漂っているのは、曇天の空ばかりが理由ではないはず…。
これこれ、こうゆうの! こんな感じの写真がコンスタントに撮影できれば、もう少しこのページにも説得力というか存在感のようなモンが生じてくるのではないかなぁ。とはいえ現実はキビシイものでナカナカ思い通りにはいきません。この画像にしても奇跡的な色彩のセッションが行われていたからこそ、それなりに視覚的な魅力を獲得できたのでしょう。カメラをぶら下げてた甲斐ありました。
もっとステキな写真がちゃんと撮影できれば、お買い物自転車のイメージアップに繋がるのではないかとカタク信じてます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/80
 
 
( May.03
E-039
2014:)
 
vitus
■ La fine della Primavera / ~春の終わる頃~ ■
どこか哀愁のような感覚をおぼえるのは、画面全体に否応なく漂う昭和風なテイストと地面に散らばった無数の花びらの影響でしょう。
突然ココロひかれるシーンに遭遇してしまいました。ツツジの花の再登場は不本意ではあるものの、いつの間にやらアグレッシブにシャッターを切っていました。居場所を地面に移してもなお色鮮やかなその花弁は、散ってからさほど時を経ていないように感じられます。サクラの花びらほど美しくドラマチックな散り様ではありませんが、これはこれで味があってワルくないかも。
ところで、自転車とツツジは背丈的に相性がピッタリみたい。おそらく来年もまた同じように撮影してるのかもしれませんね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( May.09
E-040
2014:)
 
Luce
■ Squaglia in Luce / 光に溶ける ■
明るいレンズで得られる独特なボケは、トロリと柔らかく被写体同士が溶けあうような描写になります。光と色彩に満ちあふれるように。
駐輪したまま7ヶ月。季節の移ろうままに芽吹いた雑草たちは、徐々にではあるが確実にその自転車を呑込もうとしている…、といったところでしょうか。このぶんではひと月も経たずにして植物と融合してしまいそうです。なぜだか理由はわかりませんが、自転車ってポッカリと乗らない期間があったりするものですよね。意外と雑草たちはそんなココロの隙を虎視眈々と狙ってたりして。
このミニベロはそれほど傷んでないので、そのうちまた乗ってもらえるのでしょう。5月の光は自転車にも優しいのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/4000
 
 
( May.11
E-041
2014:)
 
pista_rossa
■ Colore complementare / 補色 ■
コチラは補色対比を狙った意図的な駐輪行為だと思われます。赤くコーディネートされたピストバイクは遠目からも眩しいほどの存在感。
まだ5月の上旬だというのに、この一角は夏草のような濃いグリーンに色付いた雑草がザワザワと生い茂る状態でした。植物を傷つける行為は感心しませんが、どちらかというと自転車が傾かないよう、雑草がシッカリと受け止めているように感じられます。大きな環状線に面したこの位置は、盗難など不測の事態もいくらか少なそう。自転車のために厳選されたステキな駐輪場所ですね。
撮影中、持ち主のオトモダチが自転車を心配して声を掛けてきてくれました。怪しくてホントに申し訳ありませんでした。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/6400
 
 
( May.15
E-042
2014:)
 
gios_mignon
■ Rete di filo / 金網空間 ■
グレイッシュで濃厚な色彩に満たされたGIOSの駐輪風景。かつて使用したフィルム、Kodachrome 64 PKRの色調を思い出しました。
普通のフェンスまたまた登場です。昭和イメージの呪縛からいまだ逃れられないこのアイテムは、駐輪された自転車との相性が思いのほか良好な気がします。空間をしっかりと隔てているようでいて、其の実カタチを持たないものや小さなものに対してはまったく効果のない存在。そのような暫定的で不確実なスタンスは、地面に根を張らない駐輪自転車と存在が似ているかもしれません。
な〜んて、ホントは概念的な相性はさておき、大きさや形状そして素材感などの対比が視覚的にMatchするんだと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/6400
 
 
( May.17
E-043
2014:)
 
ARAYA Federal
■ Segno di pioggia / 雨の気配 ■
今にもぽつりと来そうな空模様を案じて家路を急ぐ。道すがら公園に面した小径でちょっとココロ惹かれる駐輪風景に巡り逢いました。
こんな黒いフェンスでも金網といって差し支えない範疇なんでないかな。おそらく平成イメージですね、それでも自転車との相性はなかなか良好みたいです。このページでは珍しく明快な画像が得られました。隔てられたフェンスの向こう側、植物に覆われた柔らかな空気や優しい色彩を間近に感じることができます。もし閉鎖的な塀であったならココはただの狭い通路なのです。
街灯が灯るほど暗かったので2秒間のセルフタイマーにて撮影。こんなシャッター速度でも大丈夫なものなんですね。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/6
 
 
( May.18
E-044
2014:)
 
bullhorn bars
■ Traslucido or Continuum / 半透明、あるいは連続体 ■
街中で自転車の撮影をしていると、どうしても空などの抜けのあるシーンが少なくなります。やっぱり青空の風景っていいもんですよね。
ある程度向こう側の見通せる空間の隔離方法というのは、その機能にだけ留まらず視覚的になんらかの魅力を有している。フェンスやブラインドは半透明なフィルターと同様の役割を果たし、画面内に感覚的な奥行きや深みを与えてくれるようです。ボクは空間に立体造形を作り込むような意識で撮影することが多く、このようなエフェクト的な特性のマテリアルはとても重宝します。
華奢な連続体の生み出すリズムは画面に密度の変化を与える。その観点からもヴィジュアル構築への貢献度は高いと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/2000
 
 
( May.22
E-045
2014:)
 
georama
■ Angolo acuto / 鋭角な構図 ■
いたる所に怪しげなタギングが施されてしまったハンコ屋さん。ヴィヴィッドな外装がより一層ストリート風味を増幅させちゃっています。
何処にでもありそうな絵作りではあるものの殺伐とした緊張感も漂っていて、それなりにカッコヨイ雰囲気なのかな? フェンスの存在が効果的に機能していて、画面に深みを与えています。だけど、駐輪する側からしてみれば視覚効果なんて二の次以下、フェンスや金網はワイヤー錠などが絡めやすくその場所に固定しやすい。スタンドのない自転車の場合はホント死活問題なんですよね。
シャープな縦長のフェンスは生物の内骨格のように見えなくもない。実はスケルトンという日本語はワリと奥が深いのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/160
 
 
( May.24
E-046
2014:)
 
spoke
■ Spoke / スポーク越しの風景 ■
自転車の美観を象徴する要素としてスポークは外せないと思う。キラキラと輝きながら規則正しく編み込まれるシャープで繊細な金属線。
考えてみれば、lolograficoサイト各ページのTopに配置したイメージビジュアル8枚中6枚は、スポークのシルエットをブラインド的にレイヤードしながらグラフィック処理しているんでした。さらにPNG-24の画像形式で半透明な加工を施しているので、言わずもがなボクのスケスケ嗜好はバレバレかな。自転車の象徴ともいえるスポークには金網の構造が内包されているようです。
写真は放置車両の後輪部。たとえ赤錆にまみれ輝きを失ったとしても、被写体としての魅力は少しも色褪せてはいません。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/640
 
 
( May.29
E-047
2014:)
 
Linus Roadster Classic
■ Ripetizione / 繰り返し、繰り返し ■
すっきりとした駐輪場。駅の改札まで100mと離れていない場所に設けられたスペースなのですが、何故こう閑散としているのだろう…。
理由はどうあれ閑散なおかげでシンプルな駐輪風景を撮影できました。主役のシングルスピードの素敵なコーディネートも、画面の雰囲気に貢献してくれています。アイボリーのフレームと焦茶のレザーパーツが響き合った絶妙なカラーリングをはじめ、クラシカルなライトやポリッシュされたリムの質感などがとても心地好い。同じような光景に再び巡り会えるとは思えませんね。
緑がかった硝子色と開放絞りによる霞む空間、そして消失点。繰り返されるその様はあたかもアワセカガミのように。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/6400
 
 
( May.30
E-048
2014:)
 
southernport
■ Rinuncia / あきらめ ■
生い茂った植物たちになす術もなく呑み込まれちゃってますね。完全にあきらめムードの漂う光景は、むしろ潔くて心地好いほどです。
それにしても深みのある緑が新鮮そうですね、みずみしい色彩はささくれ立ったボクの心さえ優しく癒してくれます。ん?施錠されていないということは、この折り畳み自転車は何らかの理由でこちらへ置き去りにされたのかもしれません。使い勝手も良くてカワイイ小径車だったのでしょう、だけど植物を放置するのと同じように、この自転車も放置されてしまった様子。
いわば人々の"あきらめ"によって生み出される存在を糧に、駐輪場のクリエイティブは成り立っているのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Jun.01
E-049
2014:)
 
Fioriera
■ Fioriera / 植木鉢 ■
植物の写真ではなく誰が何といおうと自転車の写真。前後のカゴには「これでもか!」って具合にプランターの類いが搭載されています。
似たようなシーンって昔から何処の街角でもありましたよね、現役を終えた自転車の微笑ましい余生といったカンジでしょうか。このような自転車は決して放置されたのではなく、ハッキリとした持ち主の意思によってこの場所に配置されているのです。あきらめ感が少しも存在しないというワケではないのですが、それよりもクリエイティブを楽しむ意識の方が強く感じられます。
街中の駐輪車だってあきらめるのと同時に、色合わせの駐車場所や鍵のセレクト等にコダワって楽しんでいるんですよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/3200
 
 
( Jun.02
E-050
2014:)
 
Sematary
■ Verticale / 垂直の彼方 ■
まだ6月だとゆうのに真夏のような日々。近年暑過ぎるせいか随分大人になったせいか、かつて自分が夏の男だったコトを忘れがちです。
暑さで思い出しました。300mほどの直線で伸びるこの小径の右側には、この辺りではちょっと場違いと思えるような大きいオハカが広がっているのです。何もない小径ではありますが夏の夜にお子様を集めて肝試しなんてやったら楽しいかもしれない。正直いってボクは肝試しやらお化け屋敷やらは大の苦手です。だけどオバケとか不確定な存在にはこの世にいてほしいのです。
オハカを避けるため右側の抜けがタイトになったのではなく、画面を構成する上での狙いです。左側は中学校のグラウンド。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/3200
 
 
( Jun.03
E-051
2014:)
 
Pendio
■ Inclinandosi strada / 坂道の構図 ■
そういえば、明日から天気が雨模様になりそうとの予報だった。雲の厚みがすでに違う。夏本番の空気だったけど少しは開放されそうです。
お買い物自転車にはちょいと似合わない構図かも。いつもの広角レンズで坂を利用した低位置から撮影してみると、三点透視図法的なパースとなって躍動感のある画像となりました。実はデザイン制作においては積極的にナナメを試みているものの、こと写真撮影に関してはイメージの固定を招きやすいため、あまりカメラを傾けないよう意識しています。カッコイイんだけどね。
とはいえ自分のために撮っている写真、そんな無理をしてまで表現の可能性を狭める必要はないのかなと思っています。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/8000
 
 
( Jun.04
E-052
2014:)
 
9nine
■ Stagione delle Piogge / 梅雨色の季節、始まる ■
雨季といえばナゼだか佐武宇綺さんの名前を思い浮かべます。叶わない夢だけどアメフラシの歌を吉井香奈恵さんにカバーしてほしいなぁ。
今年はわかりやすくキッチリと梅雨へ突入しました。赤いラインの入ったCanonレンズであれば、さほど気にすることなく雨の街へとカメラを連れて行けるのだろうけど…。それはさておき、雨が濡らしてくれるおかげで普段とは異なる表情の被写体と出合うことができます。例えば見慣れたいつもの道路、ほんの少し路面が濡れただけでアジのある複雑なトーンへと変貌している。
現象をまとった被写体の見せる豊かな表情なのでしょう、フラットになりがちな単体を彩る香辛料な役割かもしれません。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 6.3    ● Shutter Speed : 1/100
 
 
( Jun.07
E-053
2014:)
 
Peugeot metro
■ Messa a fuoco / あわない焦点 ■
雨降りの続く日々。日本人のDNAに深く刻まれている感性、侘び寂びを体現するために季節のうつろいは重要な要素なのかもしれません。
この駐輪場では主にCanon EF28mm F1.8 USMという単焦点レンズで撮影しています。明るいけれど軽量でコンパクト、描写に多少のクセはあるものの撮影するのが楽しくなるレンズです。その明るさ故にマニュアルでもピントを合わせやすく、光量の充分な環境であればAFより確実に合焦させられるハズ。なのですが、フロントハブの先端にすら合わせられませんでした、涙。
肝心な箇所にピントが来ていなければ存在価値はない。だけど価値感なんてものはその人次第、空気が撮れていればOK?

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Jun.12
E-054
2014:)
 
Bianchi minivelo-7 Lady
■ Sensazione di Aria / 空気感 ■
雨が止んでそれほど時間は経っていないはずなのに、路面にはほとんど水気がない。こんなにも早かったかな? もう、夏が近いのですね。
この画像もピントがちょっと怪しいかも。ペールピンクのワイヤー錠にはキッチリと合焦してはいますが、スプロケットにピントを合わせたつもりでいたのでなんとも不甲斐無い。明るいレンズを開放で使うと被写界深度は極端に薄くなるので正直やむを得ないかな…って、これまでは開放域で撮影を断行してもそれほど問題なかったんだけどなぁ。視力が落ちてしまったのかもしれませんね。
もう片方のカメラ、DP2は精緻な描写で空気まで写すらしい。だけどEOSの捕える空気感は絵的に完成されていると思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/640
 
 
( Jun.14
E-055
2014:)
 
kinjyo
■ Un Diaframma Piccolo / 絞った。
チェーンは脱落しタイヤもパンク中。もうあきらめたのか見事なまでに放置されてしまったお買い物自転車。そのわりに楽しそうな画面。
ピントの合焦に自信が持てなくなったからという理由ではなく、今回は絞って撮影してみました。被写体にもよるのですが、余裕のある時には3段階ほど変化をつけて撮影するよう心掛けています。このような低いアングルから撮影すると体勢が不安定になるため、開放でのピント合焦は非常に困難を極め、結局は画像構築としてコンセプトの異なるF3.5以上がマトモなだけでした。
青空を目の前にすると今でもRVP50で撮りたくなる。Rawから現像しても暗部がこれだと、ラティチュード的には厳しいかな。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 8.0    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Jun.17
E-056
2014:)
 
Pedal Assist
■ Calcolo di Aggiunta / 足し算 ■
はじまりこそ6月としては記録的ともいえる大雨が続き、一抹の不安さえ感じるほどでした。だけど最近はあまり降ってないような雰囲気
遂にその時が訪れてしまいました、電動アシスト自転車の初登場です! 近所の奥さま方は殆どこの手の自転車を駆って、歩行者の多い歩道ですら意に介さず爆走していきます。その圧倒的なシェアは使用の用途や土地柄を考えれば納得できるのですが、如何せんマナーが悪過ぎるような気がしてなりません。自分が道路交通上の強者だという現実を理解できていないのではないかな。
便利なのはわかるんだけど正直キケンだと思います。もしかすると、製造会社や販売店側の怠慢が原因なのかもしれませんね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1000
 
 
( Jun.20
E-057
2014:)
 
Teacher's Lodge
■ Nespole / びわ〜! ■
アジサイの紫、落ちたウメの実、クチナシの香り、梅雨どきの感性を楽しませてくれる様々な風物詩。たわわに実るビワもそのひとつです。
基本的に駐輪場を撮影するときは徒歩での移動なのですが、珍しくこの日は自転車の散歩中に一眼レフを担いでおり、気になるシーンと遭遇するたびカメラを構えシャッターを切りました。写真の建造物はなんとゆうか無国籍なカンジですね、全貌が現れるとその只ならぬ存在感に圧倒されてしまいました。枇杷茶色のツイタテは何処の文化圏に由来する様式なのか気になります。
記憶を頼りにStreetviewで探査を試みると、海外の方々が居住されている老舗のゲストハウスだとわかり納得しました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 5.6    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Jun.21
E-058
2014:)
 
Ri-sfida
■ Ri-sfida / 雨の再挑戦 ■
前の不手際がよほど気になっていたのか、再び同じアングルでの撮影を試みずにはいられませんでした。我ながらチョイとお恥ずかしい。
雨上がりのタイミングを見計らって彼の地へと足を運んでみると、明らかに先日を凌駕するシズル感をともなった光景が眼前に広がっているではありませんか。ピントリングを微細に調節し焦点を合わせ、幾つかの段階に絞りを設定しながらシャッターを切る、そんないつもの工程も今回はさすがに気合いが入りました。しかし帰宅後モニター上で確認してしてみると開放F1.8は残念な結果に…。
ボケ具合が心もとないものの、F2.8で撮影したカットは納得できる仕上がりです。常用絞り値はこれぐらいの方がカシコイかも。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/160
 
 
( Jun.28
E-059
2014:)
 
GIANT
■ Estate Genuino / 本物の夏 ■
7月です!真夏です! 強烈な太陽光の生み出す鮮やかなコントラスト、藍系の空色と激しい雲との対比が堪りません。一昨日の写真だけど。
ボクはあまりアタマが良ろしくないようで、例えば学習能力などは完全に欠落してそうな気がします。なので前回の教訓は全く生かされず開放F値のまま今回も責めまくってみました。これぐらい明るいとピント合わせもラクなんですけどね。おかげで大きなボケのまま鋭利なスプロケット部分にピントを合わせられ、その対比によって輝くような空気感を記録できたと思います。
1段絞るというのはカシコイ選択肢なのかもしれない。だけど保険みたいな意識はそのまま画像に現れてしまいますよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Jul.01
E-060
2014:)
 
sangenjaya
■ Città di Notte / 夜の街、三軒茶屋 ■
突然ですが今回はモノクロな画像です。色彩を必要としないこんな駐輪風景には、プリミティブで厚みのあるLow-keyな絵面が似合います。
中ジョッキ1杯分ぐらいが丁度良い程度なので、普段はこんなカンジの飲屋街とは殆ど縁がありません。まだ明るい時間でしたが探検気分でちょいと足を踏み入れてみました。完全に迷路と化した狭い路地の向こう側、ポツンと止められたお買い物自転車を何気なくパシャリ。訪れた記念に撮影したこの画像、RAW現像する時点でようやくその場所が自転車屋さんだと気がつきました。
ロマンチックな年中行事は残念ながら今年も雨降り。だけどこの街では今宵も様々な出逢いに満ち溢れているのでしょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ CS5 ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/40
 
 
( Jul.07
E-061
2014:)
 
fuji feather
■ Bianco e blu chiaro / 白と水色 ■
ほんのりと非日常にそまる優美なシングル自転車と、どっぷりと日常につかる無骨なエアコン室外機、ちょっぴり異質なコラボレーション。
象徴として自転車をイメージするとき、色彩は軽やかであるべきだと思います。鳥のツバサのように風を肌で感じながら、おのれの思うがまま自由に滑走する、それが自転車という乗り物の本質なのですから。重い印象に直結する黒はあまり使いたくありません。それにしてもこのPisteの配色は的を射てて軽やかですね。生まれ変わったらこんな自転車になってもいいかなぁと思います。
趣味というのは日常と非日常のどちらでもあり、その曖昧な境界線をコントロールするためにも象徴的な色彩は重要なのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/3200
 
 
( Jul.12
E-062
2014:)
 
DOPPELGANGER
■ Disegno Urbano / アーバンちっく ■
もはやジョークかパロディのように整列するガスメーター。様々な連続体の乱立する光景は手作業で描かれたグラフィック作品のようです。
絵の具にジョンブリアンという名称の色があって、たしか壁面を彩どるこの肌色と同系列の色味でした。Jaune Brillantというフランス語みたいなのですけど、なんだか少し疑問に感じる。ジョンの部分はマイヨジョーヌのJauneらしいので黄色、Brillantはブリリアントだろうから光り輝くとか鮮やかなカンジです。だけどこの色は明らかに肌色であり、輝く黄色ではありませんよね。
ボクはグラフィック出身なもので構図が作意的になりがちだと思う。無駄にカッコイイ系だと恥ずかしくもあります、正直。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Jul.17
E-063
2014:)
 
Kinjyo2
■ Dopo la Pioggia / 雨あがり ■
梅雨が明けた。関東ではこれ位が平年通りですよね、ここ最近では珍しかったような気がします。流れゆく日本の季節はホントに素敵です。
水の轍がクッキリと見えるほど、ついさっきまで激しい雨が降っていた近所のバス通り。水量が多いと路面にも空が映り込んで目前に青い世界が広がります。再登場したこの場所は自宅から近く、急変する空模様を感じ取るとカメラ片手にあわてて家を飛び出しました。不安定な体勢を強いられるため右ヒザをアスファルトの雨水に浸しながらもパシャリ、お構いなしにパシャリ。
狙ったとおりのビジュアルが得られたのではないかと思います。今回は開放でのピント合わせもクリアできたかな。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Jul.22
E-064
2014:)
 
Cinelli Saetta
■ Cinelli Saetta / 裏側 ■
重々しく淀んだコンクリートの空間に、ヒュルリと吹き抜ける階上からの軽やかな舞い風。相関体を意識して築いたような空間構成ですね。
おそらく駐輪場に於いて、今後これほどカッコイイ系な画像の登場はあり得ないのではないかと思います。戦闘的でクールなCinelliと荒廃した雰囲気漂う街頭背景、その相乗効果によって生じる世界観は着地点のひとつに到する勢いかもしれない。ボクの追い求めている風景、偶然や必然には関係なく、放置された自転車と駐輪場所とが響き合い奏でる親密な駐輪風景なのです。
撮影のためロケーションを選定し特定の自転車を配置する、そんな方法では得る事のできないヴィヴィッドな現実感。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/160
 
 
( Jul.27
E-065
2014:)
 
Cinelli Saetta
■ Leggermente Colorito  / 表側 ■
半年前に訪れたあの日と比べると、刻み込まれるタギングがわずかながら増殖している気配がしますね。ここはE-065の表側でもあります。
概してクリエイティヴ作品ってのはファーストインプレッションのまま滞りなく表現できるほど良好な結果が得られるもの。このところ再訪や再挑戦が多いのは正直いってネタ切れが原因です。前述のように被写体を感じる意識の鮮度が落ちてしまっているので避けたいと思うものの、2回目はそれなりに余裕が生まれたりするので無駄ばかりでもありません。研鑽する事が大切みたいです。
あれ…?前回は埋没してしまう暗部の描写を考慮し、前進することで画面全体の明度をコントロールしたんだっけ、忘れてた!

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 6.3    ● Shutter Speed : 1/50
 
 
( Jul.27
E-066
2014:)
 
jiyugaoka
■ L'edificio di Ricordi / かつて其処にあった街のこと ■
大気の透明度が増すと空の細部があまりにも克明に見えるため、作り物のように感じる時はありませんか?現実感が希薄になるような…。
煉瓦色の建物にはかつてThanks Natureというガーデニング系のお店が入っていました。周辺地域へ〜自然をとりいれた暮らし〜を提案・発信するような店舗だったと記憶してます。現在も付近を運行している天ぷら油で走る無料巡回バスに関係していたはず。実は昔、H♡NDAの仕事でその店舗やバスについて取材させていただいたコトがあるのです、何故かカメラマンとして。
当時2階には日本野鳥の会のお店があったり、近所にはアンティークのDepot39があったり、なんだか素敵な香りの街でした。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Aug.01
E-067
2014:)
 
Derosa Milanino
■ DE ROSA Milanino / 東京丸の内 ■
220円支払って近所のバス停から揺られること小1時間、表玄関と言われるターミナル駅に到着します。乗ってきたのは普通の東急バスね。
おぉ、あれに見えるはウーゴさん家のMilaninoでは御座いませぬかっ! まさかこんなところでお会いできるとは…。これなら場所を選びさえすれば放置駐輪が可能な気がします。自分はCoca-Colaタイプのカラーリングを選択しそうですが、そうすると駐輪性能が低下してしまうのでセレクトには悩みそう。だけど新車で購入していたら、やっぱり放置するのは無理かもなぁ。
最近では一般サイクリストにも知名度の高くなったデローザ、女性がマークに惹かれてしまうのも無理ないと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/640
 
 
( Aug.03
E-068
2014:)
 
Truss
■ Ponte di ferro / 東京駅の鉄橋 ■
気軽にアクセスできるといってもその地はやはり東京駅、駅舎がチラリ視界に入っただけで郷愁やら旅情やら特別な思いが溢れ出します。
いつもくぐり抜ける鉄橋下の駐輪場はその日、柔らかくも鮮やかな真夏の反射光に包まれ輝いていました。トラス構造の骨組みと無数のリベットによって築かれたクラシカルな橋脚は、粗暴でありながらも規則正しいリズムを奏でてボクの視覚中枢を楽しませてくれます。そして異様なほど存在感を放つこの自転車は、まるで威厳を示す女王様のように堂々とした立ち姿なのです。
この写真、個人的にわりと力作だと思ったりするのだけれど、これまた一般的にはまるで響かないのかもしれませんね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 3.5    ● Shutter Speed : 1/30
 
 
( Aug.03
E-069
2014:)
 
Lagerstroemia Indica
■ Lagerstroemia Indica / 百日紅 ■
夏に合わせ、100日もの長い間かわいらしいピンク色の花を咲かせ続ける百日紅。あのツルリした樹皮が印象的なサルスベリの花なのです。
この日差しはもはや殺人的ですね。直射日光は勿論のこと、路面に右膝を接地させ低いアングルから撮影しているため、熱せられたアスファルトから伝わる熱や太陽光の照り返しに容赦なく襲われ、吐き気や目眩と闘いながらシャッターを切りました。電動アシスト親子の視線だけが妙に冷たく感じられたのは言わずもがな、暑さでアタマが逝ってしまったと思われても仕方なさそう…。
この色彩はNICKER POSTER COLOR No.14に違いありません。またの名をオモチャピンク、ボクには思い出深い色です。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Aug.05
E-070
2014:)
 
Liana
■ Liana / 蔓植物 ■
夏休みの宿題といえばアサガオの観察日記。トマトの朝日かかとに浴びながら絡み付くツルを観てると、あの頃の空気を思い出しました。
真っ赤に輝くこの自転車はもう長くこの付近に放置されています。以前は同じ路上を北西へ30mほど行った辺りに、その前はそこから東南に10mほどの辺りに放置されていました。タイヤの空気も抜けサドルも外されているので、放置というより完全なる廃棄自転車に違いない。どんな理由で場所を移動しているのかまるで見当もつきませんが、駐輪場の主としては気になるトコロです。
クリエイターにとって高い観察力は、脳内に新鮮で適確な情報を入力するために必要不可欠なスキルに違いないでしょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 50mm    ● Aperture Value : F 1.4    ● Shutter Speed : 1/5000
 
 
( Aug.08
E-071
2014:)
 
Losanga
■ Losanga / 菱形 ■
ここは所謂デッドスペース。放置されている雰囲気の自転車が遠くからチラリと見えたので、ヒトの入らない地帯へと足を踏み入れました。
形状と密度の変化が規則正しく連続する路面タイル、まるで小洒落たテキスタイルのデザインみたいです。遠目からは浅い角度のこともあってそれに気付かず、俯瞰から眺めた瞬間は心がトキメキました。ファインダー越しに切り取ろうとした時点でようやくその魅力に気付く、そんな被写体この世に際限なく存在しているのだけれど、発見するには“しなやか”な感性が必要かも…。
ヒトが切り取った瞬間、そのヴィジュアルは現実よりも劣るのでしょうか? それがもし真理ならボクは写真を選びはしない。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 8.0    ● Shutter Speed : 1/50
 
 
( Aug.10
E-072
2014:)
 
FUJI STRATOS R
■ Avorio / 卯花色 ■
駅に面したオーガニック野菜中心のワイン系Bar外観。小店舗ながら広くシンプルな壁面をいかした構成に、お店の意気込みを感じます。
画面に虚無的な広い空間があるとなんかそれだけで癒されますね、最近このページ内では少数派な表現テイストだと思います。E-072のテキスタイル系と同様、グラフィック・デザインの手法を用いて構成する面積比をテーマとした切取り方法。左上のBeerケースだけがシビアな現実世界との繋がりを保っています。何も見えぬ余白にて真の主題を見せる…、なんだか禅問答みたい。
これはお店に所縁のある方の自転車なのかな、ギドネットレバーや各アイテムの選択からもさり気ないセンスが滲みます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/1000
 
 
( Aug.12
E-073
2014:)
 
Ardent
■ Ardente / 灼熱の光芒 ■
レイリー散乱の恩恵によって得られるクリアな青空色は、ヒトの視覚に爽やかな印象を与えてくれます。だけどこの日の最高気温は36℃!
こんな既視感的でステレオタイプな写真ってのはディレクター目線からしてみれば、まあまあの合格点だったりします。それほど意識はしなかったものの、結果的にモノ凄くグラフィック的なアプローチとなりました。サービス精神あふれる分かりやすいヴィジュアルではあると思うのですが、なんとなく味気ない雰囲気。ひょっとすると構図を考えて撮影するのは危険なのかもしれません。
写真ってホントに難しいですよね。デザインや絵画の表現方法をそのままなぞっていては、まったく意味がないのです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 14    ● Shutter Speed : 1/200
 
 
( Aug.15
E-074
2014:)
 
Frammento
■ Frammento / 欠片 ■
だらだら続く坂道の途中、猛暑にふらつきながらも気合でパシャリ。何処にでもある風景でしたが、思いのほか好みの画像が得られました。
何故だか理由は分からないけど、実はこの画像を好みに感じる要因が何であるか自分ではイマイチ把握できていないのです。職業柄ゆるされない事ですが、それが事実なので仕方ありません。潜在意識に刻み込まれた原風景だかと何処かでリンクしているのかな? おそらく自分以外の人が見たなら何の変哲もないタイクツな写真に感じると思います。感性のごく狭い部分にだけはまる欠片…。
一筆ひとふで仕上げる絵画とは異なり、撮った瞬間ひとつの完成を迎える写真は、細分化された感性の受け皿でもあるのでしょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Aug.18
E-075
2014:)
 
sophora
■ Sophora / 槐 ■
エンジュの花弁片によって彩られたアスファルトの歩道。7月頃が開花の時季らしく街路樹として植えられています。出遅れちゃったの?
中華屋さんの看板や定食のノボリ旗などを見ると、なんだかホッとしてココロが安らぐ感じがします。ひょっとしてこれは呑み屋さんの赤提灯と同じ効果かな。こういった風景は日本の何処にでも存在すると思いますが、だからこそ愛しいと感じてしまうのかもしれません。そこには様々な人々の生活臭がカオスのように留まっていて、なにやら力強い生命感に満ち溢れているのです。
所有されてる方にとってはさぞご立腹かと思われますが、壁面に施された無数の>落書きだってそれなりに魅力的ですよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/320
 
 
( Aug.20
E-076
2014:)
 
ripresa
■ Ripresa / 再開 ■
にぎやかな雰囲気にながされつつ同じ場所からパシャリ。あまり変わりませんね、落書きされたタギングが僅かに増えてるみたいです。
昨年の8月、突然このサイトでの文章が書きたくなくなってしまった。理由は自分でも良く分かりません。lolograficoサイトはもともと友人向けにカンプとして作成したもので、全文書はデザイン要素との相互的な視覚効果を確認するためダミーとして存在しました。いっそのコト鏡像反転させてもOKなくらい…。それがどのページを見ても文字数や行替え位置が同じコトの理由なのです。
シバリがあれば文章を考えるのが嫌になって当然。だけど頭脳トレーニングとしては悪くなさそうなので再開を決意しました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 14    ● Shutter Speed : 1/25
 
 
( Jun.30
E-077
2015:)
 
ortensia
■ Ortensia / 紫陽花 ■
ありふれたモチーフではあるけれど、季語のようなお約束シーンをついつい求めてしまうんですよね、どこか義務感みたいなカンジで。
今年の梅雨はなんとゆうか本格的な梅雨スタイルのようです。七月に入ってからこんなにも雨の日続きだったりすると、さすがに日照時間とかが気になってきますね、なにぶん野菜好きなもので…。だけど太陽の光に弱そうな紫陽花にとって、コレくらいの方がもしかしたら丁度良いのかもしれません。ここ数年は空梅雨で無念そうに乾涸びている紫陽花ばかり目に付きました。
雨天の撮影は必然的にシズルが添加されて、まるで自分の表現力に深みが増したかのように錯覚してしまいます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/60
 
 
( Jul.07
E-078
2015:)
 
insetto
■ L'atto dell'insetto / 虫の仕業 ■
長いこと直射日光を受けたり雨ざらしだったりすると、流石に合成樹脂もボロボロになってしまいます。見る側としては味わい深いけど。
葉っぱの一部に、まるで落書きしたような有機的な白い線が入っているのが見て取れます。このウネウネした模様、子供の頃からずっと虫の類いが葉の表面をカジった痕跡だと思っていました。気まぐれでネット検索してみると、ビミョーながら驚くべき事実が発覚しました。虫の仕業には違いないけど、どうやら葉っぱの中を突き進んでいるらしく、便宜的に字書き虫と呼ばれてるみたい。
国道沿いの植え込みだって、ココロに余裕さえあれば実に様々なシーンと出合えます。パッと見ただの変態なんですけどね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/250
 
 
( Jul.20
E-079
2015:)
 
Ardente
■ Ardente / 灼熱 ■
本格的な梅雨スタイルのあとには、やってきました超ド級に本格的な真夏がぁ!! いやはや〜暑すぎで生命の危険を感じてしまうよ〜。
あぶない真夏を記念して、こいつのシャッター速度は1/8000秒にコダワってみました。根っこが貧乏性だかなんだか、こうやってスペックをフル活用できるとなんだか嬉しくって笑みが溢れてしまいます、アホだなぁ。だけどたまにお見かけしますよね、そんなシャッター速度いらないって潔いヒト。視力が悪いのにカンで生きているボクは、開放したビジュアルにこそ現実感があるのです。
色温度やらWBやら色々あるけれど、8月の太陽光に照らし出されると、本当にすべての色彩がキラキラと輝いて見えました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/8000
 
 
( Aug.01
E-080
2015:)
 
all'ombra di un albero
■ all'ombra di un albero / 木蔭 ■
とてもシンプルな様相、ARROW TRADINGの自転車かな。クラシカルな部品セレクトも相まって撮影小道具として最適だと思います。
温暖化の影響下にある最近の夏でも、この写真のような木蔭のヴィジュアルはふつう涼しげな印象を与えるものですが…。昨日、東京の最高気温はなんと37.7℃!! 気温というより体温計がその数字を出したなら素直に寝込みたいレベルですよね。これほど高温になるとこの自転車だって暑さのあまり項垂れている様にしか見えてきません。なんだかモワ〜っと湿度も高そう。 
現在では全く手をつけていないlolograficoのAページ、当時のボクは木蔭という文字を全然知りませんでした。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Aug.08
E-081
2015:)
 
crepuscolo
■ crepuscolo / 夕焼け小焼け♪ ■
鮮やかな夕焼けシーンに出合いました。ほぼ見たまま自分の記憶に残る色味を再現できたのではないかな、リバーサルではチョット無理。
すでに暮れかけた夕日の中、黙々とリフティングの練習を続けるサッカー少年がいました。地道なことを全て怠っていたボクは上手くなれるワケありません。すぐ側にとめられたその自転車は彼にとって、無くてはならないまるで相棒のような存在に見えてきます。自転車がなければ練習のためここへ来るのも難しい。背中をそっと押すように彼の行動範囲や世界観を広げてくれるのでしょう。
たくさん普通の自転車を撮影してきて思うのは、自転車は持ち主によって確かに《命》を吹き込まれているということです。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 8.0    ● Shutter Speed : 1/25
 
 
( Aug.09
E-082
2015:)
 
Muro di alghe
■ Muro di alghe / 藻類? ■
なんとな〜く、日本の夏みたいな雰囲気が感じられたのでコチラをUP。色彩の傾向や影のにじみ具合、配置や面積比がその理由かな。
コンクリート塀なんかをウッスラと覆っている緑色のコレ、何処にでもあると思いますがコレっていったい何なんすかねぇ?この苔みたいで葉緑素のありそうなコレです。コケ?モ?検索してみても納得する決定打が得られなくて、今回は勝手に決めちゃいました。植物のように立体的ではないのでおそらく〈藻〉に違いありません。でもってコレが侘び寂び感を与えてくれてるみたいです。
むかし横浜の野毛山動物園にいたシロクマさんも緑色に染まってましたけど、アレって体毛に藻が生えちゃったんすかねぇ?

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/800
 
 
( Aug.14
E-083
2015:)
 
cumulonembo
■ cumulonembo / 遠い積乱雲に… ■
深く澄み渡った夏空。生命を脅かすほどに外気を上昇させる要因ではあるものの、写真になってしまえば実にココチヨイ青空なのです。
パンフォーカスを狙って絞りをF14に設定。すぐ手前1mほどの距離にピントを合わせて撮影しているので、さすがに一点透視の奥までは解像しないようです。太陽の傾きにより全光ぎみに照らされた画像は、色彩のすべてが眩しくて少々ウルサイ気がしちゃいます。検索して今気付いたのだけれど、絵画用語の全光はたぶん写真業界では通じないかもしれませんね、全光=順光なのかな?
衰えを知らないこの太陽、正直もう勘弁してほしい。遠くに見える入道雲がこちらの空を覆うよう祈らずにはいられません。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 14    ● Shutter Speed : 1/160
 
 
( Aug.15
E-084
2015:)
 
Wateremelon
■ Albero di anguria / 水瓜の木 ■
う〜ん、しっかり実っちゃってますよ自転車に。やっぱりこの季節には他のどんな果物よりもスイカが似合うってもんです、ブラーヴォ!
こんなシチュエーションに出会ったら夢中になって撮影しちゃいますよね。時季的に夏休みの宿題イメージかな、自由研究や創意工夫などの企画モノは随分気合い入れてやりました。他の宿題とかは自力でやった記憶すら殆どなかったりして…。観察日記はアサガオやヘチマでなくスイカとかにすれば楽しそうです。今どきの子供はスイカなんか好きではないのかもしれないけど。
個人趣味を世界へ向けてオキラク発信できちゃうこのご時世、技術革新とやらにはココロから感謝したいと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/640
 
 
( Aug.22
E-085
2015:)
 
dispositivo
■ originalità e l'ingegno / 創意工夫 ■
なんとも素敵なベンチです!ペイントされているだけと思うなかれ、さりげないアイディアから制作者の優しい心がにじみ出ています。
夏休みの宿題でボクが心血を注ぐほど頑張ったのは創意工夫、ようは図画工作の延長にある課題でした。肝心なのは自分のアイディアを形にすることで、そのオリジナリティと制作物の完成度によって評価がなされます。だけど評価を与えるのは学校の先生で、ありふれたアイディアの出し方すら教える事もできない。実はアイディアの出し方って学習によりある程度は身に付くのです。
Olympicの佐野クンはちょっと気の毒、きっと正統派のアイディア出しを修得する機会に恵まれなかったんでないかなぁ?

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/2500
 
 
( Aug.29
E-086
2015:)
 
riqualificazione
■ riqualificazione / 再開発禁止 ■
なかなか渋い画像が得られたんでないかな。無闇に狙ったパンフォーカスは手ぶれ限界値を超えちゃってるけど、奥の描写は合格点です。
つい先日撮影してきたこの場所は東京駅すぐ横の高架下。実はこのすぐ向かい側にアベノハルカスを越える高さ390mもの超高層ビルが建設されるようなのです。常盤橋地区?朝日生命とかパソナとかが建ってるエリアみたい。ボクはこの周辺がわりと気に入っていて、20年前から散歩コースとして楽しんできました。正直申しましてこの建設計画は不快以外の何ものでもありません。
あの辺りの高層ビル群を見ていると、なんだかメトロポリス駅を目指した星野鉄郎とお母さんの目線になった気がしてしまう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 14    ● Shutter Speed : 1/13
 
 
( Aug.31
E-087
2015:)
 
travatura
■ travatura / トラス橋脚 ■
しとしと雨の続く夏の終わり…。例年であれば残暑が厳しく夏続行中なのですが、涼やかな空気に包まれて秋の9月が始まりました。
前回に続き東京駅周辺で撮影した高架橋下のカットです。トラスに組まれた橋脚の支柱は下へ向かいテーパードされ、柔らかく特徴的なアーチラインと相まって女性的な優雅さを感じさせます。オフホワイト色が繊細なトラス構造に映えて魅力的ですよね。黒のスプレー文字はタギングとかではなく只の落書きなのでしょう、見苦しいコトこのうえないし本当に悲しくなってきます。
だけど、ピストバイクと落書きにテイストの類似性を感じてしまう…。そんなボクは人間失格の候補者なのかもしれません。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 4.0    ● Shutter Speed : 1/30
 
 
( Sep.01
E-088
2015:)
 
rottame
■ rottame / スクラップ&ビ○ド ■
身につまされるような対比を目の当たりにして、思わず立ち止まる。ブロック塀もここまで徹底的に粉砕されているといっそ清々しい。
近頃よく見かけるのだけれど、建てられてさほど年月を経ていない立派な建造物が建直しのため無惨に破壊されています。明らかに建物としての天寿を全うしていない。経済効果に根ざしているのは容易に想像つくのですが、大型の建造物まで大量生産大量消費の意識というは理解に苦しむ。現在の日本は手間やコストを省いたショボイ感覚が蔓延しているので本当に行く末が心配です。
大量何がしの最たるモノのひとつ自転車。少しでも多くの方々が自転車を大切に扱ってくださいますよう、お願い申し上げます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/2000
 
 
( Sep.05
E-089
2015:)
 
ruggine
■ ruggine / 錆の美 ■
刷毛のストロークで手際良く描写されたかように、雨だれの細かな痕跡が下へと伸びる鋼の壁面。サビだけでこの色は出せるのだろうか。
それにしても素晴らしい光景。昭和チックな雰囲気や荘厳な廃墟などにも萌えてしまう工場ファンにとって、ハートをGYUっと鷲づかみなカンジでした。自転車を含め駐輪場のために誂えたかのような気がしちゃいます。ボクは小学2年生まで某工場の中に住んでいましたから、原風景のひとつかもしれません。厳密にはサビとは無縁のグレイッシュな空間だったと記憶しています。
神奈川県をバスで移動中なにげなく発見したこの撮影場所、実は止まらずに過ぎ去ったバス停のすぐ前だったりして。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Sep.06
E-090
2015:)
 
scultura
■ scultura / 彫刻とか、立体造形とか ■
なんだかもうずっと雨降りが続いちゃってますよねぇ、最近。これを撮影する時にもポツンっとホッペに来ましたので早々に退散です。
以前のE-045でも記述してるよう、ボクは写真を撮影する瞬間に立体造形の構築を意識してシャッターを切ることが多い。キメ決め構図な写真もどうかと思いますが、頭脳モードが立体表現がわに傾いている時は熟慮の上キッチリと構図を決定します。そうでないと立体造形的なアプローチの作品として機能させづらい。既存の空間や物を使って自分の立体作品をデザインするカンジかな。
ボクの場合、被写体を核に据えると写真作品、仕上がりを核に据えるとデザイン作品ってコトなのかもしれません。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/200
 
 
( Sep.09
E-091
2015:)
 
ove possibile
■ ove possibile / 可能であれば ■
これは丁度1年前ゴロ撮影したもの。昨年はこの時季も残暑厳しく…?あの頃はそれほど暑くもなくて快適だったかな? 今は大雨です。
前回掲載した画像は立体造形的なアプローチのデザイン作品でしたので、今回は撮影時に写真作品としての意識を強めた上でシャッターを切った画像を選択しました。う〜ん、画角がちょいと厳しいですね、可能であれば24mmで攻めたいトコロだったかな。だけどタイトルはそこに掛かるのではなく、自分の持つ写真作品における表現力を、可能であればモット高めたいという思いの方
あまりにもドップリと純粋培養で育成したようなデザイン畑出身なものですから、ちょっとムリ目な気もしちゃうんですよね。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/8000
 
 
( Sep.10
E-092
2015:)
 
Dopo la pioggia
■ Dopo la pioggia / 重たい雨あがり ■
昨日一昨日と台風18号の影響により降り続けた大雨は、東日本に甚大な被害をもたらした。未だ行方不明者も多いようで本当に心が軋む。
東京は晴れの朝を迎えた。一昨日の夜間、多摩川に隣接した田園調布の近辺は非情に危険な状態らしく、ニュースでは氾濫注意水位をすでに越えていると伝えていた。見覚えのある河川敷のグラウンドが広い範囲で浸水している光景をリポーターが中継していた。水害の可能性を認識したつもりだったが、翌日まさかこれほど重苦しい災害になろうとは…、全く想像できなかった。
雨雲レーダーを見ると線状降水帯とやらは多摩川上流域から逸れており、もし50km西側を通っていたら多摩川が氾濫していはず。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/100
 
 
( Sep.11
E-093
2015:)
 
Orizzontale e verticale
■ orizzontale e verticale / 水平と垂直 ■
先月、真夏の象徴としてUPしたライトブルーメタリックの自転車。全く関係ない他人様のお住まいですけど、なんか好きなんですよね。
ふたつ前の写真作品的な表現を意識した画像と異なり、こちらは二次元のグラフィックデザイン的な意識で撮影しました。だったのですがナカナカドウシテこの画像、個人的には写真作品としての方向性や趣きを感じてしまうのです。この後電柱などを省くため一歩前に出て撮影した画像は如何にもなデザイン表現的作品となりました。もしかしたら情報量の多さに起因しているのかもしれん。
いずれにしても決まった法則などありはしない、臨機応変!その瞬間にココロの感じるまま撮ることが満足の秘訣だと思います。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 8.0    ● Shutter Speed : 1/320
 
 
( Sep.12
E-094
2015:)
 
scintillare
■ scintillare / 瞬間のキラメキ ■
怪しい雲行きにカサが必要だったと後悔。その時スポットライトのような光が突然さして目の前や周りの空間がキラキラと輝きだした。
機を逃さずに開放でパシャリ!更にパンフォーカスで撮影しようと絞りを合わせること1.4秒、残念ながら太陽は雲に覆われてしまい光は消えてしまいました。現実世界の瞬間を二次元に記録するのが写真の役割。写真表現の方法論なんて人それぞれで撮影者の数だけあって当然のモノ、だけど避けられないのは、その全てが被写体の時間軸に関わっているという事実…。逃すなチャンスを!!
たとえば複写など速写性が一切必要ない撮影だとしても、シャッターを切るまでの工程を考えると瞬間を感じてしまいます。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/8000
 
 
( Sep.13
E-095
2015:)
 
crepa
■ crepa / 罅 ■
太陽のスポットライトを浴びてから18分後、あらら?やっぱり降ってきちゃいましたよ。そんなでもないけど何処かでカサ買わないと。
見慣れぬモーブ色をした自転車とコバルトがかったグリーンの葉っぱ。絶妙に響き合っているようで何気なくシャッターを切る。歩道の縁石を染める蛍光色も小粋なアクセントです。近づいてよ〜く見ると泥除けの塗装に細やかなクラックが入っていて、それがまた趣のある雰囲気を醸し出してくれます。このような写真はメモみたいなもので、作品としてのコダワリは薄いかもしれません。
写真の点数が多くなると適度にハシヤスメ的な画像を入れ込むのが良さそうです。見る側だって疲れちゃいますからね〜。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 2.8    ● Shutter Speed : 1/500
 
 
( Sep.13
E-096
2015:)
 
parete blu
■ parete blu / 青い壁 ■
バスを待ちながらふと振り返えると、すぐ背後のマンションにステキな壁面の駐輪場を発見しました。上品で深みのあるブルーが印象的。
45mm相当のレンズでもって敷地の外側から撮影している状態なので、前回同様こちらもメモのようにと思ったのですが…。いざ撮影を試みると車道を走行するクルマが頻繁にガラスへと映り込んでしまい、もどかしさの中で結構ガンバった撮影となりました。写り込みを利用すると思いのほか手間がかかります。だけどその甲斐もあって個人的には満足できる情報密度に仕上がりました。
色彩なども影響しているのか、この写真は別の国で撮影したような気分になります。そういや全然行ってないよなぁ最近。

SIGMA DP2 Merrill Original ■ Focal Length : 45mm eq.   ■ Aperture Value : F 2.8    ■ Shutter Speed : 1/60
 
 
( Sep.17
E-097
2015:)
 
luce bianca
■ luce bianca / 白い光に誘われて ■
長らく続いた雨のあとにココチヨク広がった初秋の空。心浮かれ普段よりも遠くまで散歩気分のお買い物♪ もちろんカメラをぶら下げて。
集合住宅の敷地奥、差し込む光を受けて燦然と輝く白い自転車がチラリと見えました。法律上問題なくともモラルや良識のある大人として足を踏み入れるのは如何なものか…。だがしかし欲望にはヤッパリ抗えませんでした。一礼の後に敷地通路の奥側へと回り込むと、光り輝く被写体へ向けてパシャリ!パシャリ!迅速にシャッターを切る。影の角度からするとコレは反射光ですかね。
一礼し敷地から立ち去ろうとした時、お向かいの方がバルコニーからボクの行動を注視していたことに初めて気が付きました。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/400
 
 
( Sep.20
E-098
2015:)
 
Croce diagonale
■ croce diagonale / 斜め交差 ■
あまり通ることのないこの高架橋下は、随分と斜めに道路と交わるため鋭角と鈍角が生じます。この位置からは視覚的にシャープな印象。
縦位置であれ横位置あれ、スクエアな二次元の画面を何らかの構造物が斜めに分割していると意味もなくカッコイイのです。扱い方によっては意外にもファッショナブルな雰囲気すら醸し出せるので、駐輪場でも頻繁に画像構築のカナメとして利用しています。斜めに画面分割することで生まれる三角形と面積比をコントロールすると、思いのほか様々な表情が作れたりします。
う〜ん99枚目。さすがに同じモチーフばかり撮り続けると同じような画像ばかりになってしまうなぁ、それも狙いなんすけどね〜♪

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/160
 
 
( Sep.23
E-099
2015:)
 
paesaggio ordinario
■ paesaggio ordinario / 普通の風景 ■
ついに100枚目達成です。2013年の12月から始めてから20ヶ月ほどが経過、途中サボったりもしたケドなんとかココまで来れました。
この写真、なんだかとても気に入っています。木蔭やら色味やら被写体やらソレなりに好みの路線ではあるものの、正直申しましてそれほど価値はないのでしょう。なんとゆうか何処にでもある《普通の風景》です。だけどココには安心感がある。意識して撮ろうとしても実際にはこんな場面なかなか巡り会えなかったりして、ボクにはようやく撮影することができた写真なのです。
これからも《駐輪》を続けて行きたいと思います。何処にでもある普通の風景ですから被写体の尽きる事はないでしょう。

Canon EOS 5D MarkⅡ Original ● Focal Length : 28mm    ● Aperture Value : F 1.8    ● Shutter Speed : 1/1600
 
 
( Sep.27
E-100
2015:)
 
 
E-001
 
 
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